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海の王様と友好関係を結んだ陸の村人は、ある時海の世界へと招待されました。その際にプレゼントされた貝殻の髪飾りは、息継ぎをしなくても海に潜ることが出来る特別なもので、村人達はその出来栄えに、宝石よりも美しいと感嘆の溜め息を漏らし、自身の頭に飾り付けました。海が苦手だった村の少女が勇気を出して潜ると、淡い光に満たされた幻想的な世界に心を奪われて、海の生き物達と楽しい時間を過ごしたのでした。 それから一ヶ月が経った頃、少女は毎日のように海に潜っては、浅瀬に集まる魚達とお話をしていました。ペンギンから貰った貝殻の髪飾りをつけ、海草を編んで作った簡単なクッションを両手で抱えています。髪は波に揺られてふわりと広がり、数匹の魚はまるで海草のベッドでお昼寝をするように、少女の髪に身を寄せていました。そのうちの一匹が眠気でうとうとしながら言います。 「君と一緒に・・・また冒険したいな・・・むにゃむにゃ。」 少女はその言葉に頷きます。 「そうね。リュウグウさんの背に乗ってあっちこっち冒険した時は楽しかったもんね。」 そう言って少女は嬉しそうに目を細めました。陸の村人達が、カニのオーケストラによる演奏に耳を傾けたり、ジュースを片手に海の生き物達とお話している間、少女はリュウグウノツカイの背に乗って海の世界を冒険したのでした。サファイアのように煌めく鰯の群れや、うねうねと動く謎の生き物が住む深海の街、全身が珊瑚に覆われた赤い魚・・・少女は初めて目にする世界の虜になりました。 そしてリュウグウノツカイと再び冒険したいと思っているのですが、何しろ彼は深海に住んでいるのです。いくら貝殻の髪飾りをしているとはいえ、墨を流したように暗い深海に潜って彼を探し出すのは困難でしょう。しかし、彼と大の仲良しである海の王様なら居場所を知っているかもしれないと、魚達は口を揃えて言いました。魚達のお話によると、王様は深海に建てられたお城に住んでいるのだそうです。お城のあちらこちらに植えられた色とりどりの海藻が発光し、辺りを明るく照らしているため、深海ではとても目立つとか。ただし、招待されていないとそのお城を見つけることは出来ませんし、中に入れないそうです。 そうして王様について話していると、知り合いのクラゲがやってきました。大きなつばのある桃色の帽子をいつも被っており、おしゃれと恋のお話が大好きな女の子です。彼女は少女達のお話を聞くと「あの子ならいい方法を知っているかも」と言って、ふわりと波に揺られながら何処かに行ってしまいました。少女は期待してクラゲが戻ってくるのを待っていると、彼女は大きな黒い影に乗って戻ってきました。 近づくにつれてその影はどんどん大きくなり、ついに少女と魚達の近くまでやってくると、少女は悲鳴を上げて抱えていたクッションを放り投げました。先程までお昼寝をしていた魚達は悲鳴に驚いて少女の背中に隠れたり、目で追うことが出来ないほどのスピードでどこかに逃げていきます。クラゲが連れてきたのは一匹の鮫で、鋭い眼光を少女に向け、その牙を光らせていました。少女は怖さのあまり動けないでいると、クラゲは明るい声で言います。 「安心して!この子はとても良い子だから。この前なんて迷子になっていたイカの子どもを無事に保護したのよ。それに可愛らしい夢だってあるんだから・・・。」 そう言って少女と魚達を安心させるように、その手を少女達の頭に触れました。 ーーー 前作「陸と海のフルーツパフェ」の続きです! 続きは限定袋とじメッセージで読めます!
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