雪の日のコーンスープ

綿のような雪が降りしきる大地で、スープ屋さんをしているあなたは、今日来るお客さんのため、大きな鍋にたくさんの野菜を入れて煮込んでいました。 壁一面にある棚には、スパイスが入った瓶がびっしりと敷き詰められ、作るスープによってそれらを使い分けているのです。お客さんの要望によってはスパイスを組み合わせて、口から火を吹くほど辛いスープに仕上げたり、身体の不調を整えたりするので、背の丈以上にスパイスがあっても、あっという間になくなってしまうのでした。 小さなお店の中には野菜の甘い香りがふわりと漂い、天井に吊るしたランプが店内を暖かく彩ります。 チリン。 お店の扉に掛けた鈴が、お客さんの来訪を伝えます。 「いらっしゃいませ。」 あなたがエプロン姿で出迎えると、額から角が生えたお客さんは無表情のまま「スープとにんじんとお魚、頂戴。」と、小さな声で言いました。 本日のスープはコーンスープ。 時間をかけて炒めた玉ねぎに、甘みの強いとうもろこし、酪農家の友人から買った牛乳などを使った、特製のスープです。そうそう、コーンスープを作るのは不定期なのですが、なぜか目の前にいる女性はコーンスープを作る時にだけやってくるのです。今日どんなスープを作るのかは、あなたしか知らないはずなのですが･･･。 ーーー 物語の続きは限定袋とじメッセージで読むことができます！ NFTデビュー記念価格として5作品目まで2000円→1000円で販売！(現在5作品目)