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ミスター・PはMKハイスクールに通う少年である。MKハイスクールは全寮制の高校であり、彼はルームメイトのミスター・Mと大の仲良しであった。2人は隣の部屋のミスター・Sやミスター・C、女子寮のミス・W、ミス・Yとも仲が良かった。この春から知り合ったばかりだが、彼らはよく遊びに出かけていた。全寮制の学校といってもMKハイスクールはスポーツ強豪校というわけではなく、部活動への加入も自由であった。毎年部活動に所属する生徒は全体の約半数ほどであるが、ミスター・Pたちは入部しなかった。彼らは部活動をやっていない分、空いている時間を使って映画やカラオケ、時には遊園地へと遊びに行った。ミスター・Pは少し部活動に加入してみたい気もしていたが、ミスター・Mらと過ごす放課後はそれ以上にザ・青春といった感じで気に入っていた。ミスター・Pは春からのMKハイスクールでの学校生活を満喫していた。しかし、彼には1点だけ気がかりな点があった。きっかけは、ミスター・Sの一言だった。 「あのさ、こういうのって言って良いのかな?俺、お前の後ろに見えちゃってるんだよね。その…俺らくらいの歳のやつがさ…。」 ミスター・Pは、なんて恐ろしいことをデリカシーもなく言うやつなんだと思ったが、ミスター・Cやミス・Wやミス・Yも見えていると言うのだ。 「うーん、でもまあ気にしなくて良いんじゃない?無害そうなやつだしさ。」 ミスター・Mはそう言ってくれていたが、それはつまり彼もまた見えていると言うことである。ミスター・Pは自分に憑いてる背後霊が自分にだけ見えていないという状況には恐怖を感じていた。四六時中そのことを考えているというほどではないが、ふとした時に気になってしまうため、ミスター・Pは何とかしたいと思っていた。この問題さえ除けば、彼の学校生活は完璧なものになるのだから。 衝撃のシュルレアリスム文学。待望の一編は袋とじにて完結。乞うご期待。
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