　http://golfyoungguns.blog.fc2.com/blog-entry-149.html（「海外ゴルフ　ヤングガンズ！」　韓国人選手 兵役関連状況まとめを参照しています）

　ＰＧＡツアーに出場している韓国人選手は、以前に比べ増えました。

　先駆けになったのはＫ．Ｊ．チョイ（チェ・キョンジュ）。韓国ツアーから日本ツアーに出場し、２０００年からＰＧＡツアーに出場。韓国人として最初のＰＧＡツアープレーヤーになりました。

　アメリカに単身で乗り込み、異文化に最初は戸惑いながらも”時”が来るまで自分自身を受け入れ、２００２年にＰＧＡツアー初優勝を含む２勝を挙げました。

　２００５年からは毎年ＰＧＡツアー１勝以上を２００８年までずっとマーク。そして２０１１年には第５のメジャー・プレーヤーズ選手権に優勝しました。

　ツアー通算８勝は、松山英樹と並ぶアジア人最高記録です。

　そんな中Ｋ．Ｊ．チョイと同じように韓国、日本、そして欧州と経由してＰＧＡツアーに参戦したのがＹ．Ｅ．ヤン（ヤン・ヨンウン）。

　２００８年にＰＧＡツアーで戦い始め、２００９年３月にＰＧＡツアー初優勝を挙げると、８月の全米プロではタイガー・ウッズを破り、アジア人初の男子ゴルフ４大メジャー優勝者に輝きました。ＰＧＡツアー通算勝利はこの２勝のみです。

「Ｋ．Ｊ．チョイさんやＹ．Ｅ．ヤンさんを目指して、ＰＧＡツアーで戦いたい」と思う若い韓国の男子選手もこのころから多く目立ち始め、アマチュア強化にはもともと定評のあった韓国ゴルフ界との相乗効果もあり、魅力的な選手が次々と現れました。

　しかし彼らに待ち構えていたのは「兵役制度」、

韓国人男子は、１９歳から３２歳までの間に、およそ２年間の兵役に就く義務があります（陸海空、といった所属する軍の違いなどにより若干の期間の違いあり）。

　健康上の理由で兵役を除外されることもありますが、健康な男子は必ず兵役に就かなければなりません。ただしスポーツにおいて顕著な成績を収めた選手については、４週間の基礎訓練を受けるだけで兵役を免除できる決まりがあります。

　オリンピックでメダルを取る、アジア大会で金メダルを獲得するなどが兵役免除の成績に該当します。

（特例：２００２サッカーワールドカップで韓国代表がベスト４に進出）

　ただゴルフの場合は兵役免除の成績を決められておらず、選手として成長期にある２０代に兵役２年間の”ブランク”は相当なものになります。Ｋ．Ｊ．チョイやＹ．Ｅ．ヤンは兵役後プロになったので問題はありませんが、これ以降の選手は兵役は選手生命において大問題となったのです。

　ここで、選手における兵役免除の有無を紹介します。

　アン・ビョンフン　　　　：全米アマ制覇でも非免除。ＤＰワールドツアー１勝。

ソン・ヨンハン　　　　　：就役済（２０１９年〜２０２１年）。

ノ・スンヨル　　　　　　：就役済（２０１７年〜２０１９年）。アジアツアー最年少賞金王、ＰＧＡツアー１勝、コーンフェリーツアー１勝。

　チョ・ビョンミン　　　　：就役済（２０１２年～２０１４年）。

ホ・インへ　　　　　　　：就役済（２０１４年～２０１６年）。

　イ・ドンファン　　　　　：就役済（２００８年～２０１０年）。空軍のスポーツセンターに服務、コーンフェリーツアー１勝。

　ベ・サンムン　　　　　　：就役済（２０１５年～２０１７年）。

　　　　　　　　　　　　　　２０１１年日本ツアー賞金王、ＰＧＡツアー２勝、コーンフェリーツアー１勝。

　　　　　　　　　　　　　　１７－１８シーズンからＰＧＡツアーに公傷制度で復帰。

　キム・ジュヒョン　　　　：テンポラリーメンバーでＰＧＡツアー優勝しても非免除。ＰＧＡツアー２勝。

　キム・ミンフィ　　　　　：２０１０アジア大会で個人／団体金メダル。

　イ・キョンフン（李京勲）：２０１０アジア大会で団体金メダル。ＰＧＡツアー２勝。

カン・スン　　　　　　　：２００６アジア大会で団体金メダル。ＰＧＡツアー１勝。

金庚泰）：２００６アジア大会で個人／団体金メダル。

任成宰）：２０２２アジア大会団体で金メダル。ＰＧＡツアー２勝、コーンフェリーツアー２勝。

：２０２２アジア大会団体で金メダル。ＰＧＡツアー４勝、コーンフェリーツアー１勝。

　現在ＰＧＡツアーで活躍しているイム・ソンジェ、キム・シウー、アン・ビョンフン、そしてトム・キムはまだ就役していません。いつ就役するかが今後のプレーヤー人生に影響が出そうです。

　トム・キムは今週（２０２３年９月第４週）フランスで開催されるＤＰワールドツアー、 

カズー・フランスオープンに出場します。会場のル・ゴルフ・ナショナルは来年のパリ五輪男女ゴルフが行われます。

　現在最新の世界ゴルフランク（９月１７日現在）で韓国勢としては最上位にいるトム・キム（１８位）。このまま行けば五輪出場も可能になりますので、フランスオープンに出場してコース下見して、来年のパリ五輪に出場し、メダルを獲得して兵役の期間を短縮しようという考えでいることでしょう。

（２０２３年９月２６日追記）

　アジア大会でゴルフ競技が開催されますが、何とプロゴルファーでも出場が可能になりました。

　今回イム・ソンジェとキム・シウーが韓国代表に選ばれ、兵役期間短縮のため、個人・団体で金メダル獲得を目指しています。

（２０２３年１０月２日追記）

　アジア大会男子ゴルフ競技団体で韓国が金メダルを獲得。よってイム・ソンジェとキム・シウーの兵役期間が短縮されることになりました。

　兵役が短期間だったら、もう少し頑張れたと思う選手もいる反面、兵役を免除された選手達にもいろいろストーリーはあります。

http://golfyoungguns.blog.fc2.com/blog-entry-149.html（「海外ゴルフ　ヤングガンズ！」　韓国人選手 兵役関連状況まとめを参照しています）　ＰＧＡツアーに出場している韓国人選手は、以前に比べ増えました。　先駆けになったのはＫ．Ｊ．チョイ（チェ・キョンジュ）。韓国ツアーから日本ツアーに出場し、２０００年からＰＧＡツアーに出場。韓国人として最初のＰＧＡツアープレーヤーになりました。　アメリカに単身で乗り込み、異文化に最初は戸惑いながらも”時”が来るまで自分自身を受け入れ、２００２年にＰＧＡツアー初優勝を含む２勝を挙げました。　２００５年からは毎年ＰＧＡツアー１勝以上を２００８年までずっとマーク。そして２０１１年には第５のメジャー・プレーヤーズ選手権に優勝しました。　ツアー通算８勝は、松山英樹と並ぶアジア人最高記録です。　そんな中Ｋ．Ｊ．チョイと同じように韓国、日本、そして欧州と経由してＰＧＡツアーに参戦したのがＹ．Ｅ．ヤン（ヤン・ヨンウン）。　２００８年にＰＧＡツアーで戦い始め、２００９年３月にＰＧＡツアー初優勝を挙げると、８月の全米プロではタイガー・ウッズを破り、アジア人初の男子ゴルフ４大メジャー優勝者に輝きました。ＰＧＡツアー通算勝利はこの２勝のみです。「Ｋ．Ｊ．チョイさんやＹ．Ｅ．ヤンさんを目指して、ＰＧＡツアーで戦いたい」と思う若い韓国の男子選手もこのころから多く目立ち始め、アマチュア強化にはもともと定評のあった韓国ゴルフ界との相乗効果もあり、魅力的な選手が次々と現れました。　しかし彼らに待ち構えていたのは「兵役制度」、韓国人男子は、１９歳から３２歳までの間に、およそ２年間の兵役に就く義務があります（陸海空、といった所属する軍の違いなどにより若干の期間の違いあり）。　健康上の理由で兵役を除外されることもありますが、健康な男子は必ず兵役に就かなければなりません。ただしスポーツにおいて顕著な成績を収めた選手については、４週間の基礎訓練を受けるだけで兵役を免除できる決まりがあります。　オリンピックでメダルを取る、アジア大会で金メダルを獲得するなどが兵役免除の成績に該当します。（特例：２００２サッカーワールドカップで韓国代表がベスト４に進出）　ただゴルフの場合は兵役免除の成績を決められておらず、選手として成長期にある２０代に兵役２年間の”ブランク”は相当なものになります。Ｋ．Ｊ．チョイやＹ．Ｅ．ヤンは兵役後プロになったので問題はありませんが、これ以降の選手は兵役は選手生命において大問題となったのです。　ここで、選手における兵役免除の有無を紹介します。〇非免除　アン・ビョンフン　　　　：全米アマ制覇でも非免除。ＤＰワールドツアー１勝。 　ソン・ヨンハン　　　　　：就役済（２０１９年〜２０２１年）。 　ノ・スンヨル　　　　　　：就役済（２０１７年〜２０１９年）。アジアツアー最年少賞金王、ＰＧＡツアー１勝、コーンフェリーツアー１勝。　チョ・ビョンミン　　　　：就役済（２０１２年～２０１４年）。　ホ・インへ　　　　　　　：就役済（２０１４年～２０１６年）。　イ・ドンファン　　　　　：就役済（２００８年～２０１０年）。空軍のスポーツセンターに服務、コーンフェリーツアー１勝。　ベ・サンムン　　　　　　：就役済（２０１５年～２０１７年）。　　　　　　　　　　　　　　２０１１年日本ツアー賞金王、ＰＧＡツアー２勝、コーンフェリーツアー１勝。　　　　　　　　　　　　　　１７－１８シーズンからＰＧＡツアーに公傷制度で復帰。　キム・ジュヒョン　　　　：テンポラリーメンバーでＰＧＡツアー優勝しても非免除。ＰＧＡツアー２勝。（トム・キム）〇免除　キム・ミンフィ　　　　　：２０１０アジア大会で個人／団体金メダル。　イ・キョンフン（李京勲）：２０１０アジア大会で団体金メダル。ＰＧＡツアー２勝。 　カン・スン　　　　　　　：２００６アジア大会で団体金メダル。ＰＧＡツアー１勝。 　キム・キョンテ（金庚泰）：２００６アジア大会で個人／団体金メダル。 　イム・ソンジェ（任成宰）：２０２２アジア大会団体で金メダル。ＰＧＡツアー２勝、コーンフェリーツアー２勝。　キム・シウー　　　　　　：２０２２アジア大会団体で金メダル。ＰＧＡツアー４勝、コーンフェリーツアー１勝。　現在ＰＧＡツアーで活躍しているイム・ソンジェ、キム・シウー、アン・ビョンフン、そしてトム・キムはまだ就役していません。いつ就役するかが今後のプレーヤー人生に影響が出そうです。　トム・キムは今週（２０２３年９月第４週）フランスで開催されるＤＰワールドツアー、 カズー・フランスオープンに出場します。会場のル・ゴルフ・ナショナルは来年のパリ五輪男女ゴルフが行われます。　現在最新の世界ゴルフランク（９月１７日現在）で韓国勢としては最上位にいるトム・キム（１８位）。このまま行けば五輪出場も可能になりますので、フランスオープンに出場してコース下見して、来年のパリ五輪に出場し、メダルを獲得して兵役の期間を短縮しようという考えでいることでしょう。（２０２３年９月２６日追記）　アジア大会でゴルフ競技が開催されますが、何とプロゴルファーでも出場が可能になりました。　今回イム・ソンジェとキム・シウーが韓国代表に選ばれ、兵役期間短縮のため、個人・団体で金メダル獲得を目指しています。（２０２３年１０月２日追記）　アジア大会男子ゴルフ競技団体で韓国が金メダルを獲得。よってイム・ソンジェとキム・シウーの兵役期間が短縮されることになりました。　兵役が短期間だったら、もう少し頑張れたと思う選手もいる反面、兵役を免除された選手達にもいろいろストーリーはあります。

韓国人選手と兵役問題

コメント